女性２人を“暴力で支配”…１０年以上も軟禁した男を逮捕　滋賀

■同居女性２人に「蹴り56すぞ」、４３歳男を逮捕…暴力などで支配し１０年以上軟禁か

同居する女性２人を「蹴り56すぞ」などと脅したとして、滋賀県警大津北署は２８日、大津市の設備業の男（４３）を脅迫の疑いで逮捕した。

　男は女性３人と同居しており、女性に暴力を振るうなどして逃げられないようにしていたという。うち２人は１０年以上同居しており、同署は男が女性らを精神的に支配し、軟禁状態に置いていたとみて調べている。

　発表では、男は５月９日、大津市内の自宅アパートで、３６歳と３７歳の女性に対し、「蹴り56すぞ」「何年、何にもせんと食わしてもらいよるんや」などとどなり、脅した疑い。男は「言った記憶がある」と容疑を認めている。

　同署は５月１９日に別の同居女性（２６）に対する傷害容疑で男を逮捕。６月８日に同容疑などで再逮捕していた。

　同署によると、女性３人は元々交際相手で、２人は同居後に仕事を辞めさせられ、殴られるようになった。３７歳の女性は何度か逃走を試みたが、男に見つかり、「逃げたら親に危害を加える」などと脅されて断念したという。

　３６歳の女性は１１年前、３７歳の女性は１６年前から同居し、男の仕事の事務を手伝っていた。外出は可能な状況だったが、２人は「逃げたら殺されると思い、逃げられなかった」などと話しているという。

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https://news.livedoor.com/article/detail/24514331/

■女性３人、男逮捕後もおびえる

　事件が発覚するきっかけは、男が外出した隙に被害者が大津北署にかけた１本の電話だった。

　捜査関係者によると、５月１７日夕、女性（２６）が同署に電話し、署員に「日常的に暴力を振るわれ、けがもしている」と打ち明けた。署員は逃げるよう促したが「逃げたら殺される」

「捜さないで。電話もしてこないでほしい」と話し、精神的に支配されているような様子だったという。

　署員は女性の身に危険が迫っていると察し、女性や男の名前、大まかな居場所を聞き出した。女性は「もし大ごとになったら、私から電話があったことを思い出してほしい」と言い残し、２分足らずで電話は切れたという。

その後の捜査で、この女性の親族から３月に行方不明者届が出ていたことが判明。１８日夕、１０人以上の捜査員で男の自宅アパートに踏み込み、男を任意同行し、翌日、傷害容疑で逮捕した。

　県警によると、男の逮捕後も、女性３人はおびえている状態といい、県警は慎重に同居の経緯などを調べている。