【神奈川】ハタチの初作品展　発達障害の石橋さん　大好きな牛や電車…120点

広汎性発達障害と診断された３歳のころから手先の器用さを生かして絵や工作に取り組んできた石橋孝太さん（２０）＝
川崎市川崎区＝の初の作品展が、同区桜本の「地域相談支援センターさらん」で開かれている。２１日には母さおりさん（５２）も
会場を訪れ、「絵が孝太の楽しみを増やしてくれた」と開催の喜びを語った。３０日まで。（安藤恭子）
　会場には毎日のように描きためてきた電車や飛行機、馬、牛など、孝太さんが大好きなもの約百二十点の作品が並ぶ。
写真やインターネットで探した画像を基に、ペンや色鉛筆で絵を描き、切り抜いて数センチ四方の段ボール紙に貼り付けた
作品が中心。電車には物差しを使い、繊細な線や、動物たちの温かな表情が特徴的だ。

この日はさおりさんによるトークも行われ、「自分の絵を人に見てもらうのが好きなんだろうな。
言葉はあまりしゃべれないけれど、周りの人にかまってもらって育ちました」と話した。孝太さんも、展示された自分の絵を
指さしながら「（電車を描くのが）好き。うれしい」と喜んでいた。
　孝太さんは特別支援学校を卒業後、川崎区内の就労支援施設でボールペン製作などの作業をしている。孝太さんの相談に
応じてきたさらんの武居光センター長は、「孝太さんの絵をひと目見て、これはみんなに見てもらいたいと企画した。
障碍者を援助の必要な人、ととらえず才能や能力を伝えられる機会とし、他の障碍者の家族の励みともなれば」と思いを込めた。

続きは東京新聞　2023年6月22日 07時20分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/258198