【正論】どう考えても清太がカスで西宮のおばさんは正しいだろ

歩いて学ぶ「火垂るの墓」、23回目の夏　実行委「原点忘れない」
8/12(金) 11:23

作家・野坂昭如の神戸空襲をテーマにした小説「火垂（ほた）るの墓」ゆかりの地について学ぶ「火垂るの墓を歩く会」は２０２２年で２３回目の夏を迎える。これまでに延べ約２２００人がゆかりの地を訪れた。戦後７７年を迎え、実行委員会のメンバー約１０人は６０～７０代。自分たちのできる限り、平和と向き合っていくつもりだ。

　兵庫県尼崎市立地域研究史料館の元館長、辻川敦さん（６２）らが１９９８年に「子どもたちに戦争のことを学んでもらいたい」との思いから実行委を結成。翌９９年からウオークイベントがスタートした。

　歩く会では、神戸市東灘区で小説や映画の舞台として登場する御影公会堂やモニュメントがある石屋川公園を歩く御影コースと、西宮市の火垂るの墓記念碑や空襲で母を失った兄妹（きょうだい）がホタルを見たニテコ池、西宮回生病院などを巡る西宮コースの２ルートを設定し、毎年８月に開催してきた。

　◇今年は10月開催を検討

　戦後７０年の節目となった２０１５年は、これまでひと夏に１００人ほどだった参加者が２００人を超えた。１８、１９年は酷暑のため屋内学習に切り替え、２０年は新型コロナウイルスの影響で中止に。翌２１年は参加人数を制限して開催した。２２年は夏の実施を断念し、１０月の開催を検討している。

　当初は子どもたちの平和学習の場としてスタートしたが、参加者は空襲前後に生まれたシニア世代が大半となった。小説などの舞台に触れることで、自らの体験を思い出しながら過去と重ねようとする人の姿が目立った。

　実行委会長の辻川さんは「文学散歩風のイベントなので、子どもが満足するような内容ではなかったかもしれない」と振り返る。それでも、歩く会のテーマの根底にあるのは「平和」。「学びの原点を忘れず、歩いて現地を巡って知識を伝える自分たちのスタイルを続け、平和学習に取り組みたい」と話す。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3f5711bb1dd8568b9e50e4bcf9c171e5fd62d0a1