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首都中枢の地下鉄5路線に猛毒がまかれ、14人が死亡、約6300人が負傷した「地下鉄サリン事件」から30年。武装化を進めた教団が暴走し、自壊した背景には、オウム真理教の教祖、麻原彰晃（本名・松本智津夫）元死刑囚の妄想を肥大させた陰謀論の存在がある。
人を救うはずの宗教団体が起こした凄惨なテロ事件から、世界が学ぶべきことは、陰謀論を放置する危険性だ。（瀬口晴義）
◆トランプ氏とだぶる理屈
https://www.tokyo-np.co.jp/article/391469 -
「不正投票によって、勝利が盗まれた」「議会へ行こう」
2020年の大統領選で敗北したドナルド・トランプ氏はSNSなどで繰り返し訴え、扇動された多くの支持者が、連邦議会議事堂になだれ込み警備部隊と衝突。警察官1人を含む5人が死亡する惨事になった。
この理屈、どこかで聞いたことがあるなと感じた。
オウム真理教の代表だった麻原彰晃元死刑囚（本名・松本智津夫）は1990年2月、「真理党」から、衆院旧東京4区に立候補した。消費税廃止や教育改革などを公約に掲げた。幹部たち24人も1都3県の各選挙区から出馬した。
◆当選信じていたが…総選挙で惨敗
50代以上の東京在住の方には、象の人形のかぶりものや教祖の着ぐるみを身に着けた信者たちの奇抜な踊り、教祖本人が歌う『麻原彰晃マーチ』などの選挙運動を覚えている方もいるだろう。 -
はい
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私は今でも無意識に口ずさんでしまう。「オウム・シスターズ」のような人気者も生み出した、ぶっ飛んだ選挙戦はそれなりに注目を集めた。
麻原は真剣に当選すると信じていた。
しかし、投票結果は1783票で13位の落選。供託金も没収される惨敗だった。
◆「選管が票を操作した」
元幹部の杉本繁郎無期懲役囚によると、選挙後、落選にうちひしがれていた教祖は、娘の一人が言い出した話に飛びついた。
「選管が票を操作した」
国家によって票を減らされた、国家による陰謀だとの教祖の鶴の一声に、外部からの情報を遮断されている出家信者たちは異論を唱えるはずもない。
教団の邪魔になると、坂本堤弁護士一家の3人を1989年11月にすでに殺害していた教団は、この選挙の後、国家との対決色を強め、武装化を一気に加速させることになる。
◆一気に武装化、サリン開発へ
選挙の直後の1990年4月、古参幹部と理系の出家信者約20人を前に、麻原は猛毒のボツリヌストキシンを大量に生産し、気球に乗せて世界中に散布する計画をぶち上げた。 -
中世にペストが「黒死病」と呼ばれたように、ボツリヌス菌散布による大量死は後年に「白死病」と呼ばれるだろうと語っていた。
ボツリヌス菌や炭そ菌の培養は失敗に終わったが、化学班キャップの土谷正実元死刑囚はやがて、サリンやVXなどの猛毒の化学兵器の製造を成功させる。
長野県松本市でサリンの効力を確認した麻原は、サリン70トンの量産が可能な第7サティアンと呼ばれる建物の建設を急がせた。ロシアから輸入したヘリコプターで首都上空からサリンをまく計画もあった。プラントは完成間近だった。
サリン、VX、自動小銃、青酸ガス、麻酔薬、幻覚剤のLSDやメスカリン、覚せい剤…。教団「科学技術省」の高学歴の頭脳軍団はあらゆる違法行為を支える兵器や薬物を自前で開発した。
◆陰謀論に教団の結束強まる
なぜ、武装化を急いだのか。
杉本によると、教祖は米軍や自衛隊から教団施設が毒ガス攻撃を受けている、と本気で信じていたという。
1994年に名古屋空港で起きた中華航空機の墜落事故では、「（名古屋で説法していた）私を狙って大量の毒ガスがまかれたからだ」と説法した。 -
TBSが悪い！
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>>6
のみならずカルトを面白おかしく出してたメディア全般な
案の定カルトに免疫ない若者がハマってるらしいし
これは未来永劫語り継いでいかなければならない -
常軌を逸した発言である。しかし、外部の敵から「攻撃」を受けているという陰謀論に教団は結束を一層強める。
危機意識が限界まで高まった果てに起こしたのが地下鉄サリン事件だった。
迫ってきた強制捜査の矛先を変えることが狙いだったが、教祖は逆に追い込まれることになった。
◆愚かな若者の事件と矮小化していいのか
宗教家を騙った詐欺師にだまされた愚かな若者たちが起こした事件、と矮小化してよいのか。
1995年当時から、そんな問題意識を抱いて私はこの事件を取材してきた。
林泰男元死刑囚（現姓・小池）は「事件を通してみるべきなのは、信者から何か特別な要素をほじくり返すことではなく、一般の善良な人々と変わらない人間が殺人にかかわったことではないか」と生前、私に手紙で指摘していたように、麻原に関わらなければ、死刑になった人たちは、犯罪とは無縁な人たちだったと断言できる。 -
マスゴミがゴミだと証明された事件でもあったな
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死刑を執行された元幹部や多くの元出家信者への取材を通じて実感したのは、オウム真理教に入信した若者の多くは、物質的な豊かさだけが優先される社会に疑問を感じていた生真面目な人が圧倒的に多かったことだ。
◆教組と弟子の「共依存」
解脱や悟りを目指した彼らが麻原に帰依した大きな理由は、修行を通じて身体で感じた劇的な変化を「神秘体験」と錯覚して捉えたからだ。誤解させるだけの力量が一時の教祖にはあった、と私は考えている。
しかし、「最終解脱者」を自称するなど、慢心した教祖は厳しいヨガの修行に背を向けるようになった。
当然、「超能力」「神通力」的なものは消え去り、その代わりに導入したのが密造した幻覚剤LSDなどの薬物だった。薬物を投与することによって神秘体験を与えるようとしたのだ。
「私たちが『尊師』を必要としていたから松本智津夫が『尊師』になれた」（元女性の出家信者）
「麻原の狂気性に同調したわれわれ弟子がいたからこそ事件は引き起こされた」（杉本繁郎の回想）
厳密な心理学上の定義はともかく、教祖と弟子の関係は「共依存」という言葉がしっくりするような関係があったと思う。 -
サブリミナルは意味ない
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地下鉄サリンは陰謀論とはちがくね？
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◆時代になじめぬ若者の心を引き付けた
当時、特異な「出家」を取り入れた教団が、バブル期に大きく信者を獲得したのは偶然ではない。
極貧の少年時代や視覚障害、受験の失敗、薬事法違反の逮捕歴…。ままならぬ人生の裏に強烈な破壊願望を抱いていた教祖の強い父性は、バブル経済の全盛期の浮ついた風潮になじめず、生きることのむなしさを秘めた弟子たちの心を引き付けた。
特別に選ばれた者として遇された一部の高学歴の弟子は、悪業を積んだ現代人を「救済」するために「ポア」（殺害）するという独善的な宗教的使命感を植え付けた。
「悪意の殺人には限度があるが、善意の殺人には限度がない」（滝本太郎弁護士）と言う通り、「救済幻想」は制御不能になるまで膨れ上がった。
◆陰謀論にむしばまれる世界
時計の針を30年後の現在に戻そう。
米大統領選でトランプ氏や周辺がSNSにまき散らした膨大なフェイクニュースは、事実とかけ離れた陰謀論を強化した。その副作用は、米国の民主主義の基盤を掘り崩している。 -
それは米国にとどまらない。
日本でも、真偽の不明な情報がSNSで拡散され、県知事選の当落に大きな影響を与えたとされる。
韓国では保守政党が大敗した国会議員選挙で、大規模な不正があったとして、尹錫悦大統領が戒厳令を宣布した。
その大統領が内乱首謀容疑で逮捕されると、支持者が令状を発行した判事を捕まえる、とソウル西部地方裁判所を襲撃し、一時占拠した。4年前の米国と酷似した状況だ。
陰謀論はいつの時代にもあったではないか？
その通りだ。
しかし、今は進化を遂げたSNSによって瞬時にそれは拡散する。世界中に。
「人間ならば誰にでも、現実の全てが見えるわけではない。多くの人たちは、見たいと欲する現実しか見ていない」。古代ローマの政治家カエサルの言葉が示すように、人間は元来こうした性向を持っている。
日ごろ、ニュースサイトで目にするのは、閲覧履歴からAIが集めた関心領域のニュースばかりだ。フィルターバブルと呼ばれるこうした現象は強まる一方だ。
◆「ピンクスライム」が真実を駆逐
地方紙が撤退し「ニュース砂漠」の地域が広がる米国では、いかにも実在しそうな地方紙の名前をでっちあげたニュースサイトが次々と立ち上がり、分断をあおる記事やフェイクニュースを流している。 -
ジャーナリズムを装いつつ、フェイクニュースを量産することから、加工肉の増量などのために混ぜ込められるくず肉の俗称になぞらえて「ピンクスライム・ジャーナリズム」と呼ばれる。
人間を自由にしたはずのインターネットの技術は、私たちの視野を逆に狭め、社会の分断をすすめる道具になってはいないか。世界は今、偽の情報に真実が駆逐される瀬戸際にあるように見える。
オウム真理教は麻原の妄想を基にした不可解な価値観を、教団外の人々に力づくで押し付けようとして暴走した。
自壊した教団の姿を「陰謀論の罠」という視点から捉え直すことは、民主主義の根っこがぐらついている今、意味のあることだと思う。（敬称略） -
瀬口晴義（せぐち・はるよし） 1964年生まれの「オウム世代」。オウム事件がライフワークの1つ。87年に中日新聞入社、東京新聞社会部で司法記者を長く担当した。1面コラム「筆洗」担当、社会部長、編集局次長などを歴任し現在は総務局長。著書に「オウム真理教 偽りの救済」（集英社クリエイティブ）、「人間機雷『伏龍』特攻隊」「東京新聞の筆洗」など。1、2審でオウム事件の死刑囚4人を含む元幹部6人と面会、交わした手紙は400通を超える。杉本繁郎受刑者とは2000年ごろから手紙のやり取りや面会を始め、現在も、山形刑務所で面会を続けている。
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>>17
SNSの悪い面ばかり言ってる -
トランプは体制側だ
反体制のオウムとは一線を画す -
坂本弁護士一家殺害に加担したTBSの上層部も全員死刑にしろよ
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陰謀論もなにも在日が諸悪の半分ぐらいの根源だろ
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村井刺殺に陰謀は無かったってこと？
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>>23
北朝鮮でそ。 -
TBSが情報提供して弁護士が殺されたみたいなやつ？
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ネトウヨとオウムは確かに似てると思うが
日本のネトウヨに高学歴は少ないから安心できる
N国の浜田聡は要注意だが -
調子に乗らせたメディアが悪い(´･ω･｀)
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>>28
TBSだけがオウムに批判的だったんだよな
だから坂本弁護士はTBSを選んだ -
本当に怖いのはマークされてない集団
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